平和集会
8月9日(月)平和集会が行われました。
今年も新型コロナウイルス感染拡大に伴い、昨年度に引き続いてオンラインで実施されました。
第1部では西経一校長の講話がありました。
原爆投下が世界にもたらした「ゆがみ」についてお話しされました。
私たち一人ひとりがその「ゆがみ」を当事者として考えること、そして、今を生きる私たちが、今与えられた時間、与えられた人間関係を大切にしていくことこそが大切であると説かれ、私たち一人ひとりが「平和」の尊さを考える時間となりました。
第2部では高校生徒会企画が実施されました。
今年は生徒会の放送班と表現班が台本をつくり、毎日お昼に浦上天主堂から聞こえてくる「アンジェラスの鐘」を題材にした動画を制作し放映しました。
永井博士が倒壊した浦上天主堂から鐘を掘り出し、再び鳴らす様子を表現班が演じ、浦上の人たちにとってこの鐘にどのような思いや意味が込められていたのか、全校生徒が学ぶ素晴らしい機会となりました。
見事な動画でした。
長い時間をかけて準備してきた生徒会役員に心から感謝したいと思います。
本当にありがとうございました。
最後は、生徒会役員が「平和宣言」を行いました。
【令和3年度 長崎南山学園 平和宣言】
長崎南山学園のある長崎市上野町。
ここは一発の原子爆弾によって、家々が燃やされ、熱線や爆風によって多くの尊い命を失った場所です。
生き延びた人々は、身体的、精神的に生涯消えることのない深い傷を負いました。
76年前の今日、空は真っ黒な雲に覆われていました。
その時代を生きた人たちは今も戦争の悲惨さ、平和の大切さ、そして、命の尊さを必死に訴え続けています。
それは、戦争によって大事な人を失う苦しみや悲しさを知っているからこそ、これからを生きていく私たちに、「平和で幸せな生活を送ってほしい」そう、強く願っているからです。
現在、新型コロナウイルスの影響により、皆で集まる場が減ってきています。
平和や核兵器などのことについて皆で考えることができる機会は今まで以上に大切にしなければなりません。
爆心地から近いところにある、長崎南山学園。
そして、そこに通う私達 南山生は、被爆者の声を伝えていかければなりません。
被爆者の方々はノーモア・ヒバクシャ〜長崎を最後の被爆地に〜と叫び続けています。
現在、世界では核実験が行われていたり、武器を使った紛争が起こったりしています。
だからこそ、私たちは皆で長崎や広島の原爆のことを伝えるだけにとどまらず、世界の平和についても考えていかなければいけません。
それこそ、身近な平和へとつながる第一歩です。
世界では、地球温暖化やエネルギー問題など、地球規模の問題として取り上げられています。
今こそ、これまでの教訓を胸に、世界と手を取り合い、解決していかなければなりません。
私たち南山生は、原爆の悲惨さや家族を失う悲しみを背負い、争いをなくすために、アンジェラスの鐘の響きとともに、これからを生きていきます。
そのために私たちは、南山学園の「人間の尊厳のために」という教育目標を胸に学園生活を送ることをここに宣言します。