自身の未来を重ねて

「長崎南山学園はどのような学校なのか?」
卒業生の言動を見れば一目瞭然である。
5月17日現在、本学園では5名の教育実習生(卒業生)が実習に励んでいる。

5月13日(金)の7時間目、4名の実習生にあるミッションが下っていた。
「LHRの時間だから生徒たちに何か話して」
首を縦に振るしかない教育実習生に同情しつつも、こんなに面白い場面はないと、野次馬根性丸出しでその様子を見に行った。

一人は、人生を楽しむためのポイント恋愛事情をからめて語った。
ちょっと気になる女の子がいて、勇気を出して声を掛けてみた。
声を掛けなければ、何事もなく終わってしまう。
自分の気持ちに正直に積極的に動いた。
(中略)
恋愛に限らず、何事もやらずに後悔するのはよくない。
皆も積極的に動いて人生を楽しんで欲しい!

もう一人は、自分にとって本当の財産となるものについて語った。
高校時代、全国大会に出場することが自身の価値を高めるものだと信じて、日々、努力をしてきた。
(中略)
しかしながら、現実は厳しく、努力は報われないこともあることを痛感した。
そんな時に支えてくれたのが仲間たちで、今でもお互いに励まし合える関係性が続いている。
皆さんの人生にとっても仲間の存在は大きいものになるはず。
だからこそ、仲間を大切にして欲しい。

別の一人は、「実力も運のうち」というフレーズを上げて、自身の環境や他者の環境についても考えを巡らすことについて語った。
「運も実力のうち」という言葉を皆さんも知っているかと思いますが、大学生になって、私は、「実力も運のうち」ということを感じています。
つまり、自分の存在も素質も運(両親や環境によって与えられたもの)ということです。
(中略)
色々な人と関わる中で、嫌いな相手、苦手な相手に出会うことがあるかもしれません。
そんな時、その人自身が悪いと責めるのではなく、その人の運が悪かったと思いやれるような人になって欲しい。

最後の一人は、女子学生が多い環境で学んだことについて語った。
男子校のノリで、人前で普通に運動着に着替えたら大変怒られてしまった。
高校時代はイエスマンだったが、イエスマンではなく自分の意見を言うことで良い関係性を築いていけることもあると知った。
(「身長が低いと彼女できますか?」という質問に対して)
自分よりも身長が高い子もたくさんいますが、自身も気にしていないし、相手も気にならないという人が多い。
自分自身を磨いて、自分に自信をつけたらよいと思うし、そもそも、身長とか見た目とかそういうことを気にしない人間になって欲しい。

生徒たちも自身の未来の姿を重ねやすいのか積極的に話を聞き、様々な質問を投げかけていた。