台風11号の進路予測

9月に入り,台風がもっとも危険な時期になりました。
そこで今回のブログは台風の進路予測について書かせていただきます。

先週,ある生徒から「先生,≪windy≫見ましたか?波の高さが9mってものすごい台風ですよ!長崎に来ますかね?」と興奮した様子で教えてくれました。
まだ10日前のことです。
彼はスマホアプリ≪windy≫で気象情報をよくチェックしているようです。
ところで、台風の進路予測はどの様に行われているのでしょう。

それは気圧配置や偏西風など空気の流れ,陸地や海面の温度,海流などの各種気象データをもとにスーパーコンピュータで計算されています。
ただ,データのわずかな誤差でも,進路予測が大きく変動する可能性があります。
(これは『バタフライ効果』と呼ばれ,自然環境では常に発生しています。)
そこで初期値を少しだけ変化させ,計算で得られたバラつきを,統計的にまとめ平均化したものが,進路予測となっています。

進路予測を個人で行うのは無理なのでは?と思いますが,AIと同じ手法で考えてみます。
つまり,過去の台風を参考に類似する進路を予測してみます。

今年は,日本近海の海水温が平年より高く,類似している年は2000,1996,1995年だそうです。
勢力(中心気圧)と経路が類似している過去の台風として,2000年の台風14号を参考にしてみます。
上:2022年 9月5日午前3時の台風11号
下:2000年9月11日午前3時の台風14号 ともに赤外線画像と進路
~デジタル台風http://www.digital-typhoon.org/ より引用~

ちなみに,2000年に日本に上陸した台風は1つもありません。今年もそうあってほしいと願っています。