そして星を見る

8月11日(山の日)に行われた、純心南山文化部合同発表会。
8月9日~10日にかけての台風の影響で開催が危ぶまれましたが、
無事に、そして大盛況のうちに幕を閉じることができました。
ご来場いただいたみなさま、本当にありがとうございました。

今回のテーマは「そして星を見る」。
南山高校生徒会では、星を題材に幕間で寸劇をしました。
その中で出てきた「星の王子さま」の一節を、今回紹介させていただきます。

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(劇の台本用に、本文を一部改変しています)
「ね…… ヒツジの絵をかいて…… 」
その時僕は、地理と歴史と算数と文法だけしか勉強しなかったことを思い出したのです。そして、ぼっちゃんに「絵はかけない」と言いました。
「そんなことかまやしないよ。ヒツジの絵をかいて」
ぼっちゃんは、それをじっと見ていましたが、やがて、こう言いました。
「だめ!このヒツジったら、病気で今にも死にそうじゃないか。書き直してくれよ。」
僕は書き直しました。
「そうだな…… これ、当り前のヒツジじゃなくって、ツノが生えてるもの…… 」
そこで、僕はまた書き直しました。
「これヨボヨボじゃないか。ぼく、長生きするヒツジが欲しいんだよ」
ぼくは、もう我慢しきれなくなってきました。そして大ざっぱにこんな絵を描きました。そして、それを投げ出すように、坊ちゃんに見せました。
「こいつぁ箱だよ。あんたの欲しいヒツジ、その中にいるよ」
ぶっきらぼうにそう言いましたが、見ると、ぼっちゃんの顔が、パッと明るくなったので、ぼくはひどく面食らいました。
「うん、こんなのが、ぼく、欲しくてたまらなかったんだ。」
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僕が書いたおおざっぱな箱の中に、ぼっちゃんは欲しかったヒツジの姿を見出しています。
星も同じです。繋げれば星座になります。その星を見て誰かを思うとき、星は距離や時間を超えて人と人とを繋いでくれます。
中学・高校生活も同じだと思うのです。学校だって授業だって、そこにあなた自身が意味を見出したとき、初めて価値があるものになるのです。
2学期が始まりました。あなただけの意味を見出して、あなたにとって価値のある日々を送っていきましょう。

☆写真は純心南山文化部合同発表会のエンディングの様子です☆