クリスマス
本日はクリスマスです。
カトリックのミッションスクールである長崎南山学園にとっては大切な日です。
補習や高校Ⅲ年生の共通テスト対策もこの日ばかりはお休みです。
自分以外の誰かを想い過ごす一日にして欲しいと思います。
12月17日(火)の「朝の心(学校長の講話)」を掲載いたします。
君もすでに気づいていると思いますが、先週から昨日の月曜日にかけて、クリスマスにちなんだお話をしてきました。クリスマスツリーの話、サンタクロース、プレゼント、そしてクリスマスケーキの話です。しかし、その話の材料が違っていても、その内容には共通していることがあることにも君は気づいたことでしょう。それは共にいるということです。
日本でもヨーロッパでも、人間は自分の力だけでは生きていくことができないということを知っています。その自分を超える大自然の恵み、あるいは神の恵みがなければ、生きることができないという思いから、その神様を自分のところにお招きする印として木を切ってきて、それを飾りつけ、神様とともに過ごそうとするのです。自分のお金や持ち物を自分のためだけに用いずに、それを必要としている人のために差し出して助けたニコラオス司教を彼は後にサンタクロースと呼ばれるようになりましたが、「あなたは一人ではないのですよ。あなたを支え助ける私がここに一緒にいます」という思いを込めてプレゼントを差し出したのです。
そのプレゼントはギフトではなくて、目の前にいる相手に手渡しされるのです。プレゼントを差し出す時の言葉を英語で言えば「Here you are.」つまり、「あなたはここにいます」ということであって、ここというからには「Here I am.」私も同じところにいるのです。プレゼントという言葉そのものが、もともと「今、私はあなたの前にいます」という意味なのです。そしてクリスマスケーキは家族、友人の集いの中でナイフを使って切り分けられます。「あなたのために私は時間を割きました。あなたもまた私のために時間を割いて、ここに一緒に集まってくれました。あなたはこの私のために、このケーキのように自分の身を裂いてくれました。その愛に感謝します」という気持ちの表れなのです。ともにいるともに時間を過ごす。それは愛と平和の目に見えるしるしなのです。
君もこのクリスマスの意味をよく心に留めて、過ごすようにしてください。そのために12月25日を休日として、部活動を休み、学校を閉館にしているのです。自分のやりたいことがあるかもしれませんが、その日はそれも我慢して、家族とともに過ごすようにしてください。君と君の家族みなさんのうえに、神さまからの祝福が豊かにあるように祈ります。