「いのちをいただく」

コンビニエンスストア。
言葉の通り、convenience(便利な)お店です。
24時間、常に空いているお店というのは、消費者側の都合に合わせたものでしょう。
陳列された商品は、どれも加工されたものばかり。
調理する必要もない。
生産者の過度な気遣いであろうと、私は思っています。

そして、この存在こそ、人間が「いのち」を考える機会を遠ざけていってしまっています。
例えば、
魚を捌くという経験は、「いのち」を間近に感じさせるよい機会でしょう。
つい先程まで海で泳いでいたものをその場で捌いて食べるとなると、現代においては、より一層、「いのちをいただく」稀有な経験へと変化します。
すでに調理されたものが売られる時代において、
「調理」が持つ意味は非常に重いと思っています。
「人間の尊厳のために」を教育目標に掲げる本校にとって
「いのち」について考えることは、重要です。

そんな中、本校では「調理実習」が行われました。

包丁を持ち、食材に刃を向け、切り刻んで、炒め…

麺は茹でて、味付けをして…。

「いのち」をいただく経験は、君の大事な経験です。

何でも簡単に手に入る時代にこそ、目の前にある「いのち」の存在を大切にしてほしいと思います。