南山祭で感じたこと
先日行われた南山祭では、ブラスバンドのステージが最後の演目でした。
そこで思ったことは、一曲目『最低』、2曲目『高嶺の花子さん』。
3曲目「できっこないことをやらなくちゃ」、最後は『シュガーソングとビターステップ』でした。
題名だけを見ると、三つ目までは、明らかに社会に向かって表現しているのではなく、個人の内面にある劣等感を映し出しているように思えます。
今から50年前の高校生に人気のあった歌謡曲の題名を上げてみると大変明るいフィンガー5の『恋のダイヤル6700』が上位に一つあるだけで、他は高校生には人気のない演歌で、殿様キングスの『なみだの操』をはじめ、どろどろした人間の恋愛を暗く表現していたように思います。
フィンガー5も殿様キングスも明るさに差はありますが、恋愛を表現しています。
しかし、本校のブラスバンドの演目は、恋愛ではなく、今持っている劣等感を表現し、その歌詞をみるとどれもいつかはきっと必ずその劣等感を克服するぞという内容のようでした。
因みに『シュガーソングとビターステップ』の歌詞はアニメ用で、私にはまったく理解できない言葉が並んでいます。
一般的には若者文化はカウンターカルチャーで、既成文化に反発するのが定番であるのに、本校生は劣等感を克服せねばならないと、大変真面目に主張していたことが印象的でした。
南山生だけでしょうか、この真面目さは。
ブラスバンドだけでしょうか、劣等感をやっつけようとしているのは。
世相でしょうか?